2015年6月12日金曜日

『バチカンで逢いましょう』

ミニシアターブームの火付け役と言われている大ヒット映画「バクダットカフェ」からもう25年もたっているのに、不思議な魅力のドイツ人女性を演じたマリアンネ・ゼーゲブレヒトと主題歌の「Calling you」のメロディが今も脳裏に焼き付いている。

アートのような色彩とゆっくり流れるようなテンポの映像。
ひとりの女性の出現で砂漠のモーテルの乾ききった人々の心が次第に癒されていくストーリーは何度見ても幸せな気持ちにさせられる。
大好きな映画の一本だ。

その「バクダットカフェ」の女優マリアンネ・ゼーゲブレヒがまたシアワセの魔法をかけてくれた。

夫を亡くしたドイツ人女性オマことマルガレーテ(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は、ローマ法王に会うためにひとりバチカンに向かう。
法皇に懺悔しなければならないほどの秘密とは・・・

ローマで、オマは、詐欺師のロレンツォ(ジャンカルロ・ジャンニーニ)と出会う。
そして、ひょんなことから廃業寸前のドイツ料理店でシェフをすることになり、店を復活させる。
やがて法皇に会うために、お得意のドイツ菓子カイザーシューマーレンをつくることになる。

最後にずっと心にしまってきた秘密を明かし、家族の絆を取り戻し、そして、新しい愛をつかむ。

そして、おいしい料理は人を幸せにする。
劇中でオマがつくる美味しそうなドイツ料理のカツレツやデザートからも目が離せない。

私は美味しそうな料理が出てくる映画が大好物だ。
最近観た映画では「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」がよかった。
他にも、「バベットの晩餐会」「かもめ食堂」「ジェリー&ジュリア」「幸せのレシピ」なんかもいい。

観終わったあと人間のダメなところも含めていとおしく感じ、シアワセな気持ちにさせてくれる映画だ。

余談だが、詐欺師役のジャンカルロ・ジャンニーニは「リリー・マルレーン」を観たときからのファンだが、70才を超えてもやっぱりステキ。イタリア男は年を重ねてもカッコイイのだ。